エムブリヲ奇譚

エムブリヲ奇譚 山白朝子 を読了。

温泉などの情報を集めた旅本を書く和泉蝋庵。

彼には酷い迷い癖があった。哀しき胎児。

人の顔が浮き出る村。死に別れた人と邂逅する秘湯。

人の性の浅ましさと哀しさ、切なさを感じさせる奇譚――

時代は多分江戸くらいだと思いますが、敢えて現代語で喋らせているのもあって、

どこか御伽噺めいた雰囲気ですね。

多分漫画、蟲師が好きな人は嵌るのではないかなぁ。

著者はとても有名な作家さんなのですが、ここは空気を読んで言わないでおきましょう。

どこか捉えどころのない蝋庵もいいですが、同行人の耳彦の人間臭い弱さも好きです。

また、ソニービーン辺りがモチーフなのではないかという話もありました。

個人的には〆という話が一番印象に残っています。

とても素敵な本なので見かけたらどうぞ。おすすめ。